2009年5月27日水曜日

『現実的』とはなんだろう

前回の日記だけ読み返すと環境問題について僕の見解が誤解されそうなので追記させてほしい。


僕自身、低炭素社会、脱化石燃料という方向性自体には賛成している。

莫大なエネルギーが太陽や地底から無尽蔵に(漸近できるスケールで)勝手に供給されているのに、石油や石炭、放射性物質といった恐らく有限で、しかもある程度、『リスキー』なエネルギーに人間社会が頼り続けるのは不自然だと思う。

こういった見解を口にすると必ず『現実的でない』という旨の意見がでるが、いわせてもらえばこうしたクレームは詭弁でしかない。

石油産出国に莫大な金をばらまいて、さもなくば軍事力で征服して(いずれにせよ計り知れないリスクと犠牲を伴う)リソースを獲得することや、一つのユニットの解体に何千億というコストを費やす原子力施設を、後世に放射性物質の恐怖とランニングコストの負担を強いることを覚悟で建設するところの何処が、『現実的』なのだろうか。『現実的』、という、何の論拠もなく使える都合のいいことばを多用する人間には注意を払うべきだ。

確かにクリーンエネルギーには『安定供給』や『コストパフォーマンス』といった課題が突き付けられているのは事実である。しかし、こうした課題というのは現在使用されているエネルギーリソースについてもかつて存在し、そして克服してきた課題であるし、恐らくは(克服しようとする意思が存在すれば)、克服できるだろう。
そこまで人間も落ちぶれてはいないはずだ。

2009年5月22日金曜日

えこ?えご?

高速道路を1000円にするとか。アクアラインを800円にするとか。
まさか『エコ』をうたって原発やクールビズを称えているのと同じ国とは誰も思わないだろう。

どうせエコしたいなら、高速道路は今までの倍額とかにした上で鉄道の運賃を3割引とかにして、
今まで使わない道路にあんだけ使ってきた金を全部赤字の公共交通機関の補填と設備の増設にまわした方がよっぽどエコだし、地方も潤うんじゃなかろうか。

第一これだけ国土の狭い国で自家用車がこれだけ普及しているのはかなり滑稽な気がする。これから超高齢社会を迎えるにあたってそうでなくても運転がおっくうな人が増えていくというのに、『エコポイント』とか馬鹿なまやかしをする前にもっと将来を見据えたまともな方針転換ができないものなのだろうか。

相変わらず一部企業に都合のいいことばかり。

空騒ぎ

いざ発症者がでるとなると『新型だ』、『感染力は強い』などと豪語してアウトブレイクの物真似みたいなこと(成田での防護服やら)までしてやれるだけ不安とパニックをあおっておきながら、いざ国内で(しかも感染経路不明の)感染が拡大し始めると面倒くさくなってか、経済の方が大事よと言わんばかりに『冷静な対応』を呼びかけるんだから。『柔軟な対応』って、それをいうなら『都合のいい妥協』だと思うのだが。

ウイルスが人間様の事情を加味するとは思えませんがね。

確かに経済は大変なのだろう。新聞の折り込み広告は去年の半分くらいになっているし、mixiのコマーシャルスペースに自社宣伝が増えているのも明らかだ。
それでもせいぜい2万ぽっちのお小遣いで煽ることができるんだったら、『社会の指標』とまで出世した経済の価値もその程度の浅薄さということかもしれませんがね。

難儀なこっちゃ。